松田工務店の古民家再生
当社代表の松田沢弘は、一級古民家鑑定士の資格を持ち、全国古民家再生協会の福井県支部長をつとめています。
「地震で倒壊しないか心配」
「生まれ育った生家を受け継ぎたい」
「趣きのある古民家で暮らしたい」
「補助金をもらって、今の家族に合うようにに改修したい」
古民家を再生したいと思う理由は様々ですが、越前市、鯖江市はもちろん、福井県で古民家のリノベーションやリフォームを検討するなら、まずは、松田工務店にご相談ください。
私たちが古民家を再生する理由。
古民家を骨董品や文化財として残していくという考え方は一般的になってきました。しかし、そういう鑑賞対象としての扱いだけでなく、住むという意識も大切ではないでしょうか。柳宗悦が唱えた「用の美」のように、暮らすことではじめて見出だせる古民家の価値があるはずです。
もちろん、古くて危険が伴うのであれば無理して住むのはよくありません。しかし、少し手直しをすることで今の暮らしに合う住まいにできるのなら、闇雲に壊して建て替えるよりお財布にも、地球にも、福井にも、そして日本文化にとっても意義のあることではないでしょうか。
私たちは、古民家から先人達の知恵を学び、それを現代の生活にうまく取り組むことで、持続可能な循環型の建築を福井に取り戻していきたいと思い、古民家の再生を続けています。
伝統工法に適った補強で地震から命を守ります。
松田工務店では「伝統工法耐震補強」による古民家の耐震補強を行っています。もともと伝統工法は地震の波を弱め、建物に減衰して伝えるよう工夫してあります。
たとえば、柱を基礎と強固に緊結せずにただ石の上に置くとか、壁をバネの役目をする竹で編んで土壁をつけたものにするとか、木組みはボルトなどで緊結するのではなく「長ほぞ胴差し栓差し」という木組みにする、などです。
昔から地震の多い日本では1,300年の時の中で、そうした工夫により現在主流の地震に逆らう耐震ではなく、地震の力を逃がす免震や、地震の力を吸収する制震を組み合わせた、いわば地震と共存する工法を受け継いできたのです。
私たちはその伝統的な工法をさらに補強するために、「木組みを活かした面格子パネル」や「制震ダンパー」を使います。この方法により、大手ハウスメーカー等が好む、古民家を持ち上げて、基礎にコンクリートを施し、在来耐震にする方法よりも、リーズナブルかつ自然な方法で耐震補強を行っています。
私たちはこの伝統工法耐震補強により、日本建築防災協会がまとめた木造住宅の耐震診断の1.0に相当する基準(震度6強に耐えられる基準)での設計を実現しています。さらに万全を期し、耐震補強をしたあとで、再度、耐震診断を行い判定をしています。
柔軟な方法で、古民家の再生以上を目指します。
古民家現地再生
朽ちたり破損した部材を現地にて新しく補強することで、長く安心して住み続けられる家へ再生します。場合によっては、基礎を高くして防湿対策をするのに、現地で嵩上げをすることもあります。
古民家移築再生
他の土地から新たな土地に移すために、古民家を一本一本、手壊しします。一度壊して建て直すことができるのも「木組み」と呼ばれる日本の伝統的な大工技術のゆえです。組んだ時とは逆の順に解体し、移動後、また元の順番通りに組み直すことで再生が可能です。
古民家リノベーション
代々住んできた愛着のある家で、もっと快適に暮らしたいとお考えの方も多くいらっしゃいます。そうした方々のために、思い入れのある大切なところはそのまま残しながら、現代の暮らしに合うよう大胆にリノベーションを行います。
事例1:無骨な梁をむき出しにした古民家
玄関から右手を見ます。床を明るい色の無垢材に変え、全体のコントラストを高めることで、そのまま残した梁の無骨さを強調しました。
玄関から左手を見ます。生花が陰翳の中から浮かび上がるように光を設計しました。
現代的で使いやすいシステムキッチンに取り替えました。
便器の周りを無垢材に取り替え、清潔感があり心地よい厠になりました。
上下と左右の明度を対照的にすることで、奥行きの感じられる和室に仕上げました。
事例2:赤い無垢の木が美しい古民家
右手から玄関を見ます。木目の方向を縦に変え、部屋の中へ自然と誘われるよう演出しました。
玄関から右手を見ます。階段を明るい色の無垢の木で作り変えています。
美しい照明が映えるよう、床、壁、天井と、全体をワントーンで統一しました。
施主様が気に入られていた、整いすぎていない丸太をアクセントとして取り付けました。
古民家再生の補助金や支援の申請もお任せください。
古民家再生をするのなら、行政からの支援を積極的に受けたいものです。補助金の申請等についても、古民家再生に慣れた私たちにご相談ください。
ふくいの伝統的民家(福井県伝統的民家認定制度)
福井県では平成18年4月1日から「福井県伝統的民家の保存および活用の推進に関する条例」の施策として「福井県伝統的民家認定制度」が開始されました。伝統的民家に認定された建物には「ふくいの伝統的民家」認定証が交付され、保存や活用に関する情報提供が受けられます。
市町村ごとの古民家の保存や活用に関する補助制度
古民家再生には、市町村によって様々な支援制度があります。たとえば、鯖江市では「鯖江市伝統的民家活用推進事業」の中で、「ふくいの伝統的民家」に認定された民家の外装・構造体の改修に、費用の1/2以内(限度額150万円)の補助金が出ます。