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窓の性能と電気代

こんにちは。松田工務店の猪島です。本日は窓の性能についてお話しいたします。

まず、熱の移動について説明いたします。

 

熱の移動には大きく分けて3種類あります。

 

 

熱伝導

まず一つ目が熱伝導です。

熱伝導とは、熱エネルギーが固体中を高温部から低温部へ移動する現象です。

熱の伝えやすさを表す指標は熱伝導率(係数λ、単位W/m・K)といい、熱伝導率λが高いほど熱が伝わりやすいです。

 

商品化されているもので、「手の熱を伝えてアイスやバターを溶かすカトラリー」があります。

熱伝導率が高いアルミ素材でできているスプーンで、手の温度(約28℃)をアイス(約-20℃)に伝えて、アイスを溶かし食べやすくするというものです。

こういった商品は熱伝導率を利用しています。

 

熱対流

二つ目は熱対流です。

壁体内部から熱伝導で運ばれた熱がまず壁体にごく近い部分の空気や水などの流体分子に伝導で伝えられ、加熱された流体分子が熱を運び去る現象のことです。

対流で熱を伝えることを「熱伝達」といいます。

 

例えば、鍋の水を沸騰させるときに、鍋を火にかけます。このとき鍋の下部から熱が加えられ、鍋底から水に熱が伝わっていきます。温かい水(空気)は上に上がっていき、冷たい水は下に滞留します。

また鍋底から熱が伝わり、水が温められ、温度が上昇すると上に上がっていき、冷たい水が下に降りてきます。この繰り返しで鍋の水が沸騰していきます。

 

 

熱放射

三つめは熱放射です。物体の電子運動から放出される電磁波による熱移動現象です。熱が空気や真空中を物体から他の物体へ直接伝達されます。

 

例えば、焚火などは実際に火に触れてはいませんが、周りにいると暖かいですよね。

これは焚火から空気を伝って私たちのもとへ熱放射で熱が移動しているから暖かいのです。

 

熱貫流率

さて、この三つを踏まえて窓の性能評価指数でよく耳にする「熱貫流率」についてお話しします。

空気から壁を通してもう一方の空気へ熱が流れていくことを熱還流と言います。

熱貫流が起こる際、その熱の伝えやすさを表す数値が「熱貫流率」です。

U値とも表され、数値が大きければ大きいほど熱を通しやすくなります。U値が窓の性能に関わってきます。

 

熱量と電気代の換算

さて、このU値が何なのか分かったところで性能がどれだけいいのかまだ漠然としていませんか?

ここからは、実際の物件にてご説明いたします。

 

熱貫流率

弊社のモデルハウス「中庭のある暖かい平屋」で考えてみましょう。

こちらのモデルは全館空調システム『ココカーサ』を導入したモデルハウスですので、断熱性能の高い窓を使用しています。

そのため、YKKapのAPW430とAPW330シリーズ(樹脂スペーサー付き)を採用しています。

APW430の熱貫流率は0.90W/㎡・K、APW330の熱貫流率は1.31W/㎡・Kです。

比較対象として例をあげますと、従来のアルミサッシ(単層ガラス)の熱貫流率は6.0W/㎡・Kです。

これだけでも数値の違いで断熱性能が高いことがわかります。

 

平屋モデルでの熱量

平屋モデルで使用しているAPW430の総面積は約23㎡、APW330の総面積は約4㎡です。

窓面積を使って、窓から逃げる熱量の計算をします。

計算式は【熱貫流率×窓面積×室内外の温度差×時間】です。

 

ここではわかりやすく冬の条件として、室内外の温度差を20℃、1時間の計算とします。

 

APW430の場合

0.90 W/㎡・K×23㎡×20℃×1時間=414W

APW330の場合

1.31W/㎡・K×4㎡×20℃×1時間=104.8W

となるので、窓から逃げる熱量は1時間当たり518.8Wとなります。

 

従来サッシの熱量

こちらの平屋モデルの窓をすべて従来のアルミサッシと仮定して計算してみますと

6.0W/㎡・K×27㎡×20℃×1時間=3240W

となります。その差はなんと約2700Wです。

 

冬季における電気代

この熱量の差で冬季における電気代を計算してみます。

計算式は【熱量×時間×電気代】です。

 

電気代は仮に24円/kWh とすると、

平屋モデルは518.8W÷1000×1時間×24円=12.45円

従来サッシは3240W÷1000×1時間×24円=77.76円

 

となります。(※ ÷1000 は単位計算です)

1日7時間、1~3月の90日間で計算すると、平屋モデルは約7850円、従来サッシは約49000円となり、差は4万円以上になります。

つまり、性能の良い窓を選ぶことで電気代が冬季の3か月だけでも4万円近くお得になるのです。

夏の場合でも、エアコンの涼しい空気が逃げにくくなりますのでもちろんお得になります。

 

 

やっと寒い冬が終わり、暖かい季節になってきましたがまた来年も冬はやってきます。

今から松田工務店へご相談いただければ今年の冬は暖かく過ごせるかもしれません!

まずはモデルハウスをご覧になってみませんか?

 

中庭のある暖かい平屋

無垢の木と漆喰の家

マツタホーム家の森展示場 グラン

松田工務店住まいの資料館

 

ぜひお越しくださいませ。

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株式会社 松田工務店
猪島 沙帆  (いのしま さほ)

MATSUTA HOME 春江ショールーム

〒919-0412 福井県坂井市春江町江留中39-5

TEL:0776-51-2515

モデルハウス

自然素材の家は身体で体験してはじめて本当の魅力がわかります。自然素材の家を考えていなかったお客様にモデルハウスをご案内したところ、自然素材の質感や香りを体験することで私たちを選んでくださる方も多いのです。また、私たちのモデルハウスは将来的にお客様にお譲りすることが多いため、私たちのつくる実際の家と変わらない仕様でつくられており、そのまま参考にして頂けます。