こんにちは。松田工務店の前田です。今回は自動車を停める車庫、ビルトインガレージについてお話させていただきます。
はじめに
ビルトインガレージ(インナーガレージ)とは、住宅の一部に車を停めるための車庫を計画したガレージのことです。シャッターやドアを開けて車を出し入れします。
ビルトインガレージのメリット
ビルトインガレージにすることによるメリットをご紹介します。
・雨に濡れずに玄関に行ける
車を青空駐車していると、降りた瞬間雨に濡れてしまいます。カーポートの設置状況によっても玄関までに濡れてしまうこともありますが、ビルトインガレージにするとその心配も激減します。計画によっては直接玄関ホールやリビングへつなげることも可能なので、小さいお子様や、お年寄りがいらっしゃるご家庭におすすめです。
・車が汚れる心配が減る
今の季節、黄砂や花粉で車を洗ってもすぐに汚れてしまいます。また、少し前まで雪が降っていましたので、朝出かけようとすると車に雪が積もっている…というお悩みもあったかと思います。
ビルトインガレージは室内へ車をしまうイメージなので、風で黄砂や花粉が飛んできたり、雪が貼り付いたりなどの心配がありません。
・倉庫のように収納スペースをつけることができる
カーポートと決定的に違う点が、壁があるというところです。壁面に棚をつけたり、飾る収納としてピンを打ったり、物を置いておくだけでも用途が増えます。
・車を動かしてガレージ内でDIY作業やバーベキュー、プール遊びなどもできる
ガレージを使いたいときだけ車を別の場所に移動すれば、DIY作業や車のタイヤ替え、バーベキューやお子様のプール遊びなどもできます。他にも、強い雨の日にお散歩に行くのはちょっと…と言うときに、ペットを遊ばせるスペースにもなります。
ビルトインガレージのデメリット
デメリットもありますので、よくご確認ください。
・建物坪数の中に駐車スペースが追加されるので、金額のアップに繋がる
単にカーポートを作るよりも、居室を作るイメージに近いので金額アップに繋がります。
「そこで生活しないし、単純な構造で良いから!」と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、車庫を作る際には厳しい規定があります。
内装制限という法律があり、内装(壁や天井)に使用する材料は必ず防火材料でなければいけません。さらに木を使用していい部分は天井と壁の面積の1/10以内と規定があります。
また、ご計画の地域によっては外装の制限も出る可能性があります。(防火地域など)
・建物面積が増加するため、固定資産税が増加する
固定資産税の課税対象条件が
- 地面に基礎が固定されている
- 屋根がある
- 3方向以上を壁で囲まれている
のため、ビルトインガレージはすべての条件を満たすので課税対象となります。
では、シャッターを2方向に付ければよいのでは?となりますが、シャッターは建具(ドア)扱いとなりますので条件外とはなりません。
ですが、こちらに関しましては新築の耐震やバリアフリーなどに対して要件を満たせば固定資産税の軽減措置を受けることができます。
・建築面積が増えるので建ぺい率が増える
ビルトインガレージにすると建築面積、つまり柱や壁で囲まれた部分のおうちの面積が増えます。そうなると建ぺい率が増加します。
建ぺい率とは、簡単に言うと敷地に対して建ててもよい建物面積(1階部分)の大きさの比率のことです。
例えば、60坪の敷地に対して建ぺい率が60%と定められていると、この土地に建ててもよい建物面積は36坪となります。
また、大きさによっては容積率にもかかわってくる可能性があります。
容積率とは、敷地に対して建ててもよい延床面積(全階面積)の大きさの比率のことです。同様に60坪の敷地に対して容積率が100%ですと、60坪の延床面積で計画してよいということです。
この容積率に関しては「車庫面積は延床面積の1/5を上限として延床面積に参入しない」という緩和措置があります。
延床面積が60坪であれば12坪までは延床面積に参入しません、ということになるので除外して計算していいということになります。
専門的な話もありますので、詳しくはスタッフにお尋ねくださいませ。
デメリットもいくつかありますが、車やDIYがお好きな方はビルトインガレージをおすすめします。車いじりをしたり、工具をしまっておけたりもしますので秘密基地感覚で楽しめます。
シャッターの種類
ガレージに取り付けるシャッターにもいろいろな種類があります。
・巻上げ式シャッター
チェーンを使って巻き上げるタイプのものです。シャッターの開閉時にはかなり音が出ますが、重さのあるシャッターでも容易に持ち上げることができます。また、巻き取ったシャッターを上部のボックスに格納するので設置場所を選びません。
・オーバースライダー式シャッター
天井に設置されたレールに沿う形でスライドしながらシャッターを収めるタイプです。パワーがあるため重たいシャッターでも問題なく開閉でき、音も静かです。
レールに沿う形にするため下がり壁が必要となるのである程度の天井高さを確保しないといけません。
また、雨に濡れたシャッターを開けると溜まった雨水が落ちてくることもあります。
・ベルト式シャッター
チェーンの代わりにベルトで巻き上げるシャッターです。開閉時の音は静かですが、パワーが弱いので2台分など重いシャッターには向きません。
いかがでしたでしょうか?車をしまう場所ひとつでもいろいろな方法があります。
皆様のご計画の参考になれば幸いです。
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